日本の半導体製造装置メーカーの2020年の財務諸表(B/SとP/L)を比較する
Compare 2020 Financial Statements (B/S and P/L) of Japanese Semiconductor Equipment Manufacturers.
転職活動の一環で、日本の半導体製造装置メーカーの2020年(もしくは2019年)の財務諸表(B/SとP/L)を比較してみました。財務諸表の数字は、有価証券報告書と決算公告から拾いました。B/SとP/Lのグラフ化は、自作のエクセルシート貸借対照表(B/S)損益計算書(P/L)利益とキャッシュフロー(C/F)の比較Excelを使用しました。
製造工程は、ごちゃまぜです。以下の日本の半導体製造装置メーカーを取り上げて、財務諸表(B/SとP/L)を比較しました。
2020年 トーヨーエイテック(ウェハ製造装置)
2020年 ディスコ(ダイシング装置)(ウェハ製造装置)
2020年 日立ハイテク(成膜・エッチング装置)(ウェハ欠陥検査装置)
2020年 レーザーテック(ウェハ欠陥検査装置)
2020年 ニューフレアテクノロジー(マスク描画装置)
2020年 日本電子(マスク描画装置)
2020年 キヤノン(露光装置)
2020年 ニコン(露光装置)
2020年 荏原製作所(CMP装置)
2020年 サムコ(成膜・エッチング装置)
2020年 東京エレクトロン(成膜・エッチング装置)
2020年 アルバック(成膜・エッチング装置)
2020年 オプトラン(成膜・エッチング装置)
2019年 シンクロン(成膜・エッチング装置)
2020年 日新イオン機器(イオン注入装置)
2019年 住友重機械イオンテクノロジー(イオン注入装置)
2020年 アドバンテスト(半導体テスタ)
2020年 SCREEN(洗浄装置)
2020年 東京精密(ダイシング装置)(プローバー)
2020年 TOWA(モールディング装置)
財務諸表(B/SとP/L)を比較したところで、何かの気づきは生まれるのか?グラフ化することは私の自己満足で、グラフ化は無駄な行為だったのではないか?という自覚もあるのですが、せっかく作ったので貼り付けます。そして、比較して思ったことを書きます。
キヤノンとニコンは、カメラとか測定器などの事業も含んでいるので、規模が大きく見えているんだと思いました。日本の半導体製造装置メーカーの中で一番規模が大きいのは、東京エレクトロンになると思います。事業規模に関係なく、どの企業も貸借対照表(B/S)の方が損益計算書(P/L)よりも大きい、ということが分かりました。
以前この記事日本の電子部品製造販売企業のB/SとP/Lとキャッシュフローを比較で書いた電子部品製造販売企業と、半導体製造装置メーカーの財務諸表(B/SとP/L)比較してみました。比較してみた結果、当然ながら製造装置を使っている企業の方が事業規模は大きいことが分かりました。
次は、営業利益率を比較したグラフです。営業利益率の算出は、営業利益率=(売上高-(売上原価+販売管理費))/売上高の数式で行いました。キヤノンとニコンは、営業利益率がマイナスでした。
営業利益率も、電子部品製造販売企業と半導体製造装置メーカーで比較してみました。比較してみた結果、両社同じくらいかなという印象を受けました。
今の世の中においては、大量でスピーディーな半導体と電子部品の供給が求められる時期となっています。ウィキペディア(Wikipedia)から引用したゴールドラッシュの様に、金を採掘する人(電子部品製造販売企業)と、採掘するために必要な道具を売る人(半導体製造装置メーカー)に別れた業界の構造になっているんだと、私は思いました。
また何かに気づいたり、思ったりしたことが出てきたら、追記します。